【2023年9月6日 追記】

より新しい&詳しい検査方法
の記事を公開しました

【初級】スマホのハッキング確認方法
~ APP検査法 - iPhone

インストールアプリの確認
所要時間目安:20分

はじめに

監視アプリ/ストーカーアプリのアイコン
この初級編の検査では「監視アプリ/ストーカーアプリ」と言われる、データの覗き見、盗聴・盗撮、位置情報の監視などを目的とした悪質アプリのインストール状況を調べます。

近年の監視アプリの傾向

監視アプリはコンピュータに詳しくない一般の人でも使用できるため、2010年代に流行し、2019年頃までは悪用されるケースがよくありました。

しかし2020年あたりからメーカーやベンダー側のセキュリティ対策・規制などにより徐々に姿を消していき、現在では終息に向かっています。
そのため現在では監視アプリによる盗聴・乗っ取りなどよりも、それ以外の手口を警戒するべき状況です。

この初級編の簡易的な検査だけで十分だとは言えなくなっていますので、中級編・上級編の検査もお試し頂いたほうが良いです。

例外的に

監視アプリ/ストーカーアプリは終息に向かっているとは言え、一部の残党による供給が絶たれていない可能性があります。
(例えば「野良アプリ」として配布・販売されるなど)

また、少し古いスマホ(監視アプリ等が流行した2010年代に購入したスマホ)を使用している場合や、OSアップデートを一切していない場合などは、いまだに監視アプリの脅威が残っているかも知れません。

とりあえずアプリをチェック

この初級編の検査(アプリの確認)は誰でも簡単におこなえますので、スマホの乗っ取り・盗聴がご不安なとき、まずは監視アプリ等の確認のためにこの初級編をお試しください。

当ページはiPhone編です

ここではiPhoneの検査方法をご説明しています。
Android と iPhone では検査方法が少し異なります。
Androidの方は下のリンクからAndroid編のページに移動して下さい。

それでは次から、
確認方法をご説明します

監視アプリ確認方法は3つ

  1. アプリ一覧を見る
  2. プライバシー設定を見る
  3. App Storeの履歴を見る

1.アプリ一覧を見る

設定を開く
設定画面を下の方にスクロールするとアプリ一覧があります。
アプリの一覧を見て、不審なアプリがないか確認して下さい。
この例では Prey というアプリが見つかりました。
これは Prey Anti Theft という盗撮と位置情報監視のアプリです。

2.プライバシー設定を見る

設定を開く
プライバシーを開く
位置情報サービスを開く
使用許可が与えられているアプリを確認します
この例では Prey が「常に許可」となっています。これはつまり、Prey はいつでも位置情報の監視が可能なのだと分かります。
同様に、カメラの項目を見ると盗撮アプリの存在を検知できます。
他、「マイク」の項目を確認すれば盗聴アプリの有無が分かり、「ファイルとフォルダ」や「写真」などの項目を確認すればデータ窃盗のスパイアプリの有無が分かります。
監視アプリは沢山の種類がありますが、一部のアプリではアイコンなどを擬態するものもあります。

例えばアプリのアイコンや画面の見た目が、ゲームに見せかけるよう作られているなど。(次に実例を記載)
アプリ・アイコンの擬態の実例
この見本のアプリ(Prey Anti Theft)はゲームに擬態していますが、実際は「盗撮&位置情報監視のストーカーアプリ」です。
擬態されると、アプリ一覧のチェックでは見落としてしまうかも知れません。

でも、プライバシーの設定状態を見れば、「あれ?こんなゲームにカメラの権限を許可した記憶はないぞ?」というように、異常を検知できる確率が高まります。

なので、アプリ一覧だけでなくプライバシーの設定状態も合わせてご確認頂くと良いです。

3.App Storeの履歴を見る

App Store を開く
右上のアイコンをタップ
購入済みを開く
過去にインストールしたアプリを確認できます。
「今は消されたけど過去には入れられていた」という場合でも、一部の例外を除いて概ね検知できます。

以上で終了です

ここまでの検査で異常が無ければ、ごく一部の例外を除いて監視アプリの疑いはほぼ無いだろうと判断して良いです。

ただし100%とは言い切れません

監視アプリ"以外"の手口は、この初級編の検査では検知できません。

また、脱獄(ジェイルブレイク)を伴うハッキングなど、高等テクニックを併用された場合もこの初級編の検査では検知できません。

ご不安な場合は、より深く調べる中級編・上級編の検査もお試し下さい。

補足

冒頭で述べた内容と重複する部分もありますが、監視アプリや現在の脅威の動向などをご案内します。

監視アプリの現状

監視アプリ/ストーカーアプリのアイコン
恋人や配偶者の行動を監視する目的や、ストーカーが盗聴・盗撮する目的などで、監視アプリ/ストーカーアプリの悪用が2010年代に流行しました。

現在は沈静化しています

監視アプリ等は言うまでもなく非常に悪質なためベンダー側の規制などの対応が進んだので、現在では供給ストップなどによりリスクが減少しました。

またユーザー側のセキュリティ意識も向上し、画面ロックや2段階認証などのセキュリティ対策が広く浸透したため、監視アプリ等をインストールされるリスクも大幅に減りました。

そのため過度に恐れなくて良い

万が一に監視アプリを入れられたとしても、一部例外はあるものの今回の検査で見つかるものが殆どです。
また、そもそもですが、過去に流行した監視アプリの大半は、「新しいスマホでは動作しない」とか、「不具合だらけでまともに使えない」という状況です。

やや古いスマホを使用している場合はまだ脅威が残っている可能性がありますが、比較的新しいスマホを適切に運用しているならば、監視アプリのリスクはあまり考えなくて良いかと思います。

それよりも警戒すべきこと

現在では一般的にITスキルが向上したため、少し知恵をつけた者によるハッキングのほうが脅威となっています。
また、ネットの発展により攻撃のHowtoも充実している状況で、かつダークウェブの発展により海外から高度な攻撃ツールを入手されるリスクも増えました。

これら諸々の状況から、現代では監視アプリのような低レベルなものよりも高度なハッキング/サイバー攻撃による情報漏洩や乗っ取りを警戒すべき状況です。

より高度なハッキングの検査

(株)LTセキュリティでは今回の初級編の他に、中級と上級の検査方法の「やり方」を無料公開しています。

中級はハッキングの「ド定番」であるSSH遠隔操作を検査し、上級はより本格的なサイバー攻撃に対する検査方法です。

ぜひ中級編・上級編のハッキング確認方法もお試し下さい

前述のとおり現在では、監視アプリよりも高度なサイバー攻撃の方がリスクの割合は多いので、ハッキングのご不安がある場合は今回の初級編に続いて中級編・上級編の検査も試して見て下さい。
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